2012年02月08日
古事記の世界 Ⅱ
先日古事記の天孫降臨について触れたが、この神話の続きも鹿児島にある。

高千穂に降臨した「ニニギノミコト」は、その後<笠沙の御前(みさき)>というところで、<麗(かおよ)き美人(おとめ)>と出逢い一夜の契りを結ぶ。

この比売が「阿多都比売(あたつひめ)」、またの名を「木花之佐久夜比売(このはなのさくやひめ)」という。
阿多という娘の名から神話の舞台は古代の薩摩国阿多郡(南さつま市)である。南さつま市には笠狭宮跡などの聖跡が点在し、水車からくり人形で有名な豊玉神社に祭られているのは「木花之佐久夜比売」である。

東シナ海に面して吹上浜が50k近い弧を描く風光明媚な地。東シナ海に夕日が沈み、古からの変わらぬ波の音が聞こえてくる。
吹き寄せる波と風。神話の向こうにある真実を知っているのは、太古から変わらぬこの吹上の浜だけかもしれない。


Posted by 古葉茶庵 at 10:48Comments(0)||
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