2011年08月22日
植村宗一さんのこと


それに反し、大衆文芸に与えられる直木賞の「直木三十五」の人と作品を知る人は極めて少ないと言う。


1891(明治24)年大阪の古物商の長男として生まれる。本名「植村宗一」。1934(昭和9)年結核性脳膜炎のため享年43歳で死去

翌1935年、菊池寛により「直木三十五賞」が創設された。膨大な読書量、執筆の早さ、傲岸不遜とも評された。

そんな彼のペンネームの由来も遊び心に富む。本姓・植村の「植」を2字に分けて直木とし、31歳のときに「三十一」を名乗り、毎年改名、「三十五」で落ち着いた…という。

代表作は「南国太平記」、幕末に薩摩で起きたお家騒動を描いたものである。文章にリズムがあり、斬り合い場面のリアリティーと迫力、随所に見られるユーモア精神……と専門家は評価する。

一度は是非味読されたい。
昨日カミさんが買ってきた苔玉、「小判草」とプレートが付いている。植村宗一さんも雑草の強さを持つ、飄々としたこんな人ではなかったかと思う。
Posted by 古葉茶庵 at 11:44Comments(0)||
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