2011年01月26日
特攻「桜花」???
今日は朝から上天気、桜の蕾も少しだけ膨らむのではないだろうか。
タイトルに移ろう。「父は特攻を命じた兵士だった」(人間爆弾「桜花」とともに……)」を読了した。


現代の視点、思想から顧みれば、第二次世界大戦における太平洋戦争は日本にとって、もともと勝ち目のない戦であった。
いわんや、ましては……桜花をはじめとする「特攻隊」に至っては、「なんでそんなことをしたのか」……である。

批判や疑問を呈することは容易だ。

それより……「なぜ、当時、それをしなければならなかったのか」という事実について向き合うことが必要ではないかと思う。
ある特攻隊員の遺書
<咲いて桜といわれるよりも 散って桜と言われたい

本編は、かつて、日本帝国海軍 特攻部隊「神雷部隊」に所属し、生きて帰らぬ特攻出撃隊員を選び、その名を黒板に書き出した一分隊長「林冨士夫」大尉を主人公に史料に基づいて綴られる。
先輩、同僚、部下を見送り、最後に自分も往く筈だったが、生き残り、生き残った辛さに苛まれ、一年365日のすべてを慰霊の日と心に刻んで過ごした。
戦後、当たり前のようにあった普通の家族が背負ってきたもう一つの物語である。
Posted by 古葉茶庵 at 12:00Comments(0)||
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