散ってゆく人

古葉茶庵

2012年04月03日 13:19


 春一番も吹かなかったのに……今朝早くから土砂降りの雨と雷鳴……春の嵐である。せっかくの桜が散ってしまうのではないかと心配である。

 桜と一緒に散ってゆく人もいる。元毎日新聞政治部記者で政治評論家の三宅久之(82)さんが高齢を理由に現役を引退するという。

 「たけしのTVタックル」を昨日卒業、「たかじんのそこまで言って委員会」を5月初旬放送まで。同じ岡山出身というばかりでなく政界のご意見番としての三宅さんのファンだった

 歯に衣着せぬ真っ向勝負の発言というか、熱い気性と鋭い毒舌で国会議員らと名物バトルを繰り広げた。中でも政界の暴れん坊・浜田幸一元衆院議員、田島陽子元参院議員との激論爽やかで気持ちよかった

 瞬間湯沸かし器でもある彼は、自分の思想に反すると、鬼の形相で『黙れ』と一喝する。正論を理路整然と論評する彼には納得せざるを得ない。

 また、「思想を憎んで人を憎まず」の好々爺でもある。にこやかな笑顔に安心感と癒しさえ感じる。

 これからTV桟敷で、あの鋭い分析と小気味のよい正論が聞かれないと思うと寂しい限りだ