散ってゆく人
春一番も吹かなかったのに……今朝早くから土砂降りの雨と雷鳴……
春の嵐である。せっかくの桜が散ってしまうのではないかと心配である。
桜と一緒に散ってゆく人もいる。元毎日新聞政治部記者で政治評論家の
三宅久之(82)さんが高齢を理由に現役を引退するという。
「たけしのTVタックル」を昨日卒業、「たかじんのそこまで言って委員会」を5月初旬放送まで。同じ岡山出身というばかりでなく
政界のご意見番としての三宅さんのファンだった。
歯に衣着せぬ真っ向勝負の発言というか、
熱い気性と鋭い毒舌で国会議員らと名物バトルを繰り広げた。中でも政界の暴れん坊・
浜田幸一元衆院議員、田島陽子元参院議員との激論は
爽やかで気持ちよかった。
瞬間湯沸かし器でもある彼は、自分の思想に反すると、鬼の形相で『
黙れ』と一喝する。正論を理路整然と論評する彼には納得せざるを得ない。
また、「
思想を憎んで人を憎まず」の好々爺でもある。にこやかな笑顔に安心感と癒しさえ感じる。
これからTV桟敷で、あの
鋭い分析と小気味のよい正論が聞かれないと思うと寂しい限りだ。