「私はあなたとは違うんですよ。」?

古葉茶庵

2008年09月05日 09:53

 「私はあなたとは違うんですよ。」 ……福田総理が辞任表明の記者会見の席上、質問に応えてツイ漏らした言葉……なんだか流行語大賞を取ろうかという勢いで流行しているそうだ。

 以前からよく思っていたこと、あなたはどうだろう、個人的な錯覚だろうか……。
 初めて訪れた土地で目指す場所に行き着くまではとても遠く、長く感じ、帰りはぐんと短く思える。

 分かりましたよ。初めての土地などで行きがけは迷わないようにと風景などに神経を使い、予定もあって「早く着きたい」との意識が強い。

 一方、帰途は目的を達した満足感からただ帰路へ、これが錯覚の原因だろうか、沿道で記憶に残った風景も往路で目にしたものが殆んどだ。

 健康のためと三日坊主のウオーキング、サイクリングによく出かける。その折道筋は、折り返して同じ道を戻るのがつまらないので円を描くように決めていた。

 ところが、年齢と共に考えが変わったというか、道は同じでも、往路と復路では風景が全然違う。歩く向きが逆になってこそ見えてくるものがある。

 年齢を経た身にとって考えさせられる。若かった往路での価値観や喜び、苦しみ、悩みといった体験を踏まえた上で、目線を変えて進んで生きたいものだ

 印象に残らない復路とならないようにきをつけながら……。 「私はあなたと違うんですよ。」……などと言わないで。