うなぎアラカルト
昨日文化センターの担当者に誘われ、ダグリ岬の下にある「
水産総合研究センター増養殖研究所」を訪ねた。
この研究所は、昨年長年の夢が実を結び
世界初の完全養殖うなぎを誕生させることに成功した。
日本人が1年間に食べるうなぎは約10万トン、その内天然うなぎは約300トンで
養殖うなぎが99%以上を占める。
所長曰く「
これからの漁業は、捕獲(獲る)漁業から栽培(作り育てる)漁業に代わらなければいけない」……。
また、「
魚と言えば殆んどの魚種で天然ものが珍重されるが、間もなく、美味しく安心して食べられる養殖ものに代わるだろう」……と。
しかし、うなぎの場合、海での生態が今なお多くの
謎に包まれているという。
例えば……
● どんなルートで産卵場に向かうのか。
● 産卵場はどうやって決まるのか。
● 雄と雌はどんなふうに出逢うのか。
● 成魚になるまで何を食べているのか。 ……etc
こんな話も伺った。<
うなぎは成魚になるまでのストレスで性転換し、養殖うなぎの91%は雄>だそうだ。
雄うなぎと雌うなぎ
ここまで育った
完全養殖うなぎ、
まだ食べた人は居ないそうだ。
今、同研究所で行われているのは、ふ化仔魚をシラスウナギまで飼育する技術の開発である。現状では生存率数%に過ぎず、これの
量産化に向けて熱心な取り組み開発が続けられている。