文の傑作???
毎日の雨空、身体ばかりでなく気持ちまでジメジメしてくる。来る日も来る日も雨、梅雨は何時上がるのだろうか。スカッとした青空が見たい。
私の「
晴工雨読」も晴れがないので、なかなか大工に手が向かない。明けても暮れても本を片手の
読書三昧、いい加減に飽きてしまった。
賢い上に、もうこれ以上賢くならなくても……と思っている昨今である。(読んだ端から忘れてゆく私に、大海で米粒を探すほどの心配も無いでしょうか)
さて、
手紙文の傑作というか、日本で一番短い手紙の模範は次のものだという。
徳川家の家臣・本多重次が長篠の戦の陣中から妻に宛てたものである。
「
一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」
手紙文と同じように
電報文にもある。
1876(明治9)年、「神風連の乱」で旧熊本藩士が新政府熊本鎮台の司令長官・種田政明少将邸を襲い殺傷した際、愛妾・小浪が東京の母親に打った電報である。
「
ダンナハイケナイワタシハテキズ」(旦那はいけない、私は手傷)
電報こそ字数で料金が異なるので簡潔明瞭が良しとされる。今でも言われる電信の黎明期の挿話だそうである。