「もったいない」再考?

古葉茶庵

2008年06月26日 14:18

 昨年の世相を表す漢字は「偽」であった。代表的なものは「白・赤」……「白い恋人」・「赤福」で賞味期限、製造月日の偽りが問題となった。

 そして、今朝の新聞、三面記事に踊っている活字は、 「あしき習慣どっぷり居酒屋タクシー」、「ウナギ偽装」 ……。 何も変わらない。

 官僚の不祥事、食品の偽装、船場吉兆の使いまわし……その度に「あってはならないこと~」と頭を(一応)深々と下げて終わりにする心算なのか。頭を下げた裏側に……2時間ドラマの犯人のように空虚な笑みが浮かんで見える。

 会社が飽きもせず、嘘をついてまで利益を追求しょうとしたことは無論あってはならない悪いことだ。しかし、会社の心理の中に「もったいない」がなかっただろうか。

 お年寄りが言う。 「昔は賞味期限などなかった。食えるか食えないかは自分で判断していた。袋を破って、鼻で臭いを嗅いでいたものだ。」 ……と。

 ……豆腐でも一口なめて、ピリッときたら湯豆腐、こなかったら冷奴だったそうな。……

 表示に頼らず自分の鼻で確かめる。本当はそれが生きる力、このまま臭いを嗅がない生活が続いたら、孫の代になったら、人間は鼻が利かなくなるだろう。…… <愕然> 

 今日はほんの少しだけの梅雨晴れ、あんなにきれいに咲いた紫陽花も賞味期限ならぬ「賞美期限切れ」 のようだ。