原発行政「フクシマ」後???
東日本巨大地震で被災した
東電福島原発の事故は、今、被災後ではなく被災中である。
大量の放射性物質の放出が続き、市民生活や経済面への影響は甚大で、考えられていた日本の原発安全神話は崩壊した。
原発は、火力発電と同じ構造で、熱を蒸気に換え、タービンを回して発電機を動かす。異なっているのは、熱源に核物質のウランを使用していることである。
なぜ危険な核物質を使って……と思うのだが、「
ウラン1グラム」で石炭なら3トン、石油では2000リットルにも相当する膨大なエネルギーが得られるためである。
日本では1953年12月の国際会議後、「人類の奇跡的発明を人類の生命のために捧げる」……原子力の平和利用としてスタートし、現在、54基の原発がある。
今回の原発事故で世界が「フクシマ」後の原子力利用を模索している。当事国日本の原発行政は後退、少なくとも停滞を余儀なくされるだろう。
「
災害に強い安全システム」が急務である。