日本人の心?

古葉茶庵

2008年04月07日 21:05

 日本人は桜が好きだ。私も大好きである(狙いは花見の宴)。そう言ったメンタリティーは、 「ぱっと咲いて、ぱっと散る潔さがいい。」と言うことになっている。

 先日、カミさんと串良平和公園に弁当とビールを買って花見にいった。串良平和公園は戦後の名前で戦時中は海軍航空隊があり、戦争末期には多くの若人が特攻の名の下に片道切符で飛び立っていった。

 沢山の特攻の碑があり、特攻機が飛び立っていったであろう滑走路の両サイドに桜が植えられ、現在は花見の名所となっている。

 その碑の一つに桜の潔さと特攻の潔さを詠んだ句がある。 「散る桜残る桜も散る桜」……である。特攻を賛美するわけではないがその潔さを端的に表している。

 戦後63年、幸いにも平和を甘受している。桜の潔さを「そんなもんか」と花を眺めながらの酒に惹かれ、酔っ払うのも是か。

 しかし、昨今の世相を眺めていると、日本人ってそんなに潔いのか、と毒づきたくなる。潔さは何時のころからか廃れ、今やしぶとさ、往生際の悪さのみが目立つようではないか。

 だからこそ、畏敬を込めての桜好き、と言うことかもしれない。散り行く花を見上げながら、「来年もまた、皆で花見が出来るといいな」と思えることが喜びなのではないだろうか。

 いずれにしても、特攻の潔さはもう御免である。何も考えずただただ酒が美味しく飲めるのが最高だ!!
 花見会場では大きな音で「吾亦紅」が流れていた。せめて両親、先祖を想い、この平和に感謝したい。