「再びナンコ」???

古葉茶庵

2010年06月25日 11:32


 皆さん「眠くないでしょうかやりました……やりました。サッカーW杯、決勝T進出を決める。しかも、すっきり3-1、鹿出身・遠藤も1発決めた。残念ながら早朝、祝杯は夜まで待って

 以前、ナンコ台を作ったとき少し触れたが、今日再び「ナンコ」話

 「薩摩ナンコ」は差酒の座の素朴な遊び。もともと中国の易から始まったといわれ、鹿児島では藩政時代からの古い伝統で酒席の主人公である。

 「ナンコ」は、「箸戦(なんこ)」、「軟交」、「何個」とも書くが、一般に「箸戦」という字を当てる。箸戦球(なんこだま=棒)は3寸3分、3分3厘角が標準の原木、箸戦台(なんこだい)も堅木で作り、カラン、カランと良い音がするほど良いとされる。

 イス材が最高という。(私は桜材でつくった。)





 遊びのルールは簡明直裁、1対1の対面で相手の隠し持つ手の中の「ナンコ球」の数を当て、負けたほうが何故か焼酎を飲まされる。

 これを部屋の隅で静かにやるものでなく、喉も張り裂けんばかりの大声で渡り合い、1剣必殺、あたかも薩摩示現流の太刀打ちに似た豪壮な遊びである。

 また、ナンコ球の数を当てる言い言葉(隠語)が面白い。

 1個 「天皇陛下」  (世の中に一人しか存在しない)
 2個 「げたん歯」  (下駄の歯は2つ)

 3個 「げたん目」  (下駄の緒の穴は3個)
     「犬のシベン」 (犬の小便は足3本)

 4個 「菜の花」   (花びらが4枚)
    「ミヤンジョウ」 (大隅地方限定か 都城市(し))

 5個 「片手」     (手の指は5本)
 6個 「ケネジュー」 (家内中総勢) 
       と発唱する。

 ともあれ、薩摩という特殊な精神的風土の中で滅びることなく引き継がれきたナンコを、人々に愛され、酒席の主人公として次代に引き継いでゆきたいものだ。