「細工は流々~」

古葉茶庵

2010年05月18日 10:00


 言葉の勉強その1……。

 「細工は流々(りゅうりゅう)~」という言葉がある。私の日曜大工にぴったりの言葉である。……といえば、即、万人にお叱りを受けよう。

 「流々」の「流」は、流儀、流派の意で、それぞれの方法、やり方があることをいい、「自分なりに工夫はいろいろ凝らした」と、自信の程を示すときに使う。

 (日曜大工の真の楽しさは、この自分なりにいろいろ工夫を凝らすことにあると思っている。時には眠れないぐらいに楽しい。

 「細工は流々」の後は「仕上げをごろうじろ」と続く。「ごろうじろ」は、漢字で書けば、「ご覧じろ」……敬意の高い言葉で帝(みかど)や后(きさき)に用いられた「見る」の尊敬語

 「ご覧になる」が「ごろうず」に、さらに「ごろうじる」となり、その命令形が「ごろうじろ」となる。

 <ごろごろ>、面倒くさい説明になったが、全体の意味は、「やり方はいろいろあるのだから、あれこれ言わず結果をみてからにしろ」……という決まり文句である。

 私の日曜大工作品も、正面から堂々と「細工は流々~」……と大見得を切れるようになりたいものだと望外の望みを持っている。