春は……
春3月から4月へ……桜の開花とともに
別れと出会い、旅立ちの季節がやってきた。かって
松尾芭蕉が吟行の旅で一番大切にしたものは「
人との出会い」であったという。
その理由は<
別れることがわかっているから出会いが真剣になる>と言っている。
一方、米人類学者のR・ベネディクト夫人は著書「
菊と刀」の中で<
日本人は罪の重大さよりも恥の重大さに重きを置く>と指摘した。
欧米型の罪悪感を行動規範とする「
罪の文化」に対し、日本人は世間の目を気にして自らの振る舞いを正すという「
恥の文化」である。
……
ところが……昨今は「恥の文化」に繋がるものが日本から消え、日本があやしくなってきた。
……
どうやら……人が羞恥心を失うのは年齢を重ねた結果だけではないらしい。
それが現代の若者事情か、価値観か……。
そして……別れと出会いの季節が世代交代を促し社会のあり様が変わるのではないかと心配しながらも、
新しい出会いと何かへの旅立ちに心踊らされている今日この頃である。