飲ん方について
酒の飲み方について、横山秀夫の小説「クライマーズ・ハイ」を読んで少しばかり考えさせられた。
ん十年生きて、ん十年酒を飲んできた。
誰でもそうだと思うが酒を飲むと大なり小なり<
我が世の春>となり、落語ならずもその失敗談は枚挙にいとまがない。しかし、その中身、即ち飲み癖は種々雑多である。
勿論、酒を酌み交わす相手、状況、場所等によって様々であるが……、先ず本には次の一節がある。
「
酔わなきゃ本音を言えない人は本当の人生を生きていない。」……である。
<本当の人生>とは何だろうか。酸いも辛いも、甘いも辛いも、人生の喜怒哀楽……そんなもののすべてを分かってるってことか。
誰でも素面ではそうそう本音は言えない。……それが大人の分別……という気もするが……。
次にこの一節
「
飲んだら笑え、酔ったら唄え、話は明日だ」……カッコよく納得させられる言葉ではあるが……。
飲めば誰しも口が軽くなる。言いたいことの一つや二つ誰でも持っている。仕事の話はするなと言いながら何故か仕事の話をし、愚痴を言うなと言いながら愚痴をこぼし山芋を掘る。
ん十年、笑い、唄い、怒り、口角泡を飛ばし飲んできた。
……が、もう人生も終盤、
潔く、ただただ楽しく飲みたいものである。初めて会った人、気の会う人と出会えば「今度酒を飲もう」と誘いたい。もっともっと相手を知り、人生が楽しくなるからだ。
「
飲んだら笑おう酔ったら唄おう小難しい話は明日だ」
玄関のサボテンがきれいに咲いた。
毎年この時期、綺麗に咲きあちらこちらで見かけるカミさんも名前を知らないこの花(木)……なんという花でしょう。知ってる方教えてください。